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冷凍食品技術研究 No.22 1992年8月発行

1.台湾出張報告

有馬和幸(日本水産株式会社)

日本の食品衛生専門家が平成3年10月に台湾を訪問し、行政院農業委員会や衛生署など主要機関と現地加工場を巡回。豚肉や鰻、エビの残留薬物検査体制を調査し、特にスルファジミジンとオキソリン酸の検出状況や改善策を議論しています。報告では、日本側検査の全ロット検査強化や、台湾側の品質管理向上の具体的提案がまとめられ、両国間の衛生協力の必要性が結論付けられています。

2.JETRO貿易振興指導事業

(インドネシア・冷凍野菜)に参加して

小泉栄一郎(ライフフーズ株式会社)

JETROの専門家チームがインドネシアの冷凍野菜加工現地企業を支援し、急速凍結機導入や衛生管理プロトコルの確立を指導。栄養成分保持、氷結晶制御、包装技術の改善を通じて、EUおよび日本市場向け品質基準を達成した事例を紹介。最終的に、現地企業の輸出量が前年比30%増加した成果が報告されています。

3.冷凍フィッシュステック類の品質管理について

田口英樹(デルマール株式外社)

冷凍フィッシュステック製品における品質劣化要因を、水分移動解析や微生物評価を通じて解明。最適冷凍温度と凍結速度の条件、抗菌剤の効果、解凍時のドリップロス低減策を検討した結果、風味と食感の保持率が90%以上に向上する管理プロトコルを確立しました。

4.台湾冷凍農産物輸出統計(1991)/台湾冷凍農産物輸出個別数量(1991)

編集委員会

1991年の台湾からの冷凍果実・野菜輸出量を集計し、主要品目ごとの出荷量と前年比の伸び率をグラフ化。マンゴーやパイナップルが輸出全体の40%を占め、前年比15%増。統計分析から、年間を通じた収穫期分散が価格安定に寄与しているとの知見が得られています。

台湾産冷凍農産物の主要輸出先を国別に比較し、日本、米国、EU向けの品目別数量を提示。日本向けが輸出総量の50%超を占め、特にブロッコリーとさつまいも輸出が顕著。欧州市場への多様品目供給が市場拡大に寄与している点が結論となっています。

5. 会員紹介〜櫻井商店株式会社〜

6. 冷凍食品技術研究会 規約

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