「食品用凍結装置の認証制度」を2026年度スタート
2025年9月5日
一般社団法人食品冷凍技術推進機構(代表理事:鈴木徹、以下「FF Tech」)は、国内主要凍結装置メーカーとコンソーシアムを組み、「凍結装置性能評価プロジェクト」を推進してまいりました。このたび、2026年度より本格的な運用を開始する予定です。
本プロジェクトでは、食品用凍結装置の性能を科学的かつ客観的に比較できる業界共通の評価基準を確立し、その基準に基づいた認証制度を創設することで、装置選定の信頼性向上を図ります。
2023年のFF Tech設立当初より世界に前例のない独自事業として構想し推進してきたもので、各社が独自基準で行ってきた凍結装置の性能評価を、科学的根拠に基づく統一基準で行える仕組みの確立を目指しています。
現在は実証研究段階にあり、2026年度からの評価制度運用開始を目指しております。
FF Techでは、本プロジェクトの推進と「凍結装置評価制度」の運用を通じ、冷凍食品産業のさらなる発展に寄与してまいります。
運用の開始に当たって、認証制度の普及と業界全体の品質向上に取り組むパートナーを広く募集いたします。

<コンソーシアム企業様での性能評価実験の様子>
■プロジェクト推進の背景
「良い凍結装置」を見分ける統一的な物差しがない現状
近年、食品の冷凍技術への注目が高まる中、大きな課題となっているのが、「何をもって性能の良し悪しを判断するか」を示す業界共通の基準の不在です。各メーカーが独自基準で性能を評価・提示している現状では、ユーザー(食品メーカー等)が科学的根拠に基づいた適切な選択を行うことが困難でした。
実際、凍結装置導入後に「当初想定していたものとは違っていた」といった問題が顕在化しており、業界全体での透明性の高い評価基準 の確立が求められていました。

■評価手法の概要
科学的根拠に基づく総合的な評価システム
装置性能を主軸に現在は実証中で、今後食品側の品質評価も手法確立後に統合予定です。

■プロジェクトの進捗状況
2026年度には認証制度の運用開始へ
2023年11月:プロジェクト開始、課題整理と方針決定
2024年10月:評価手順書の一次案策定完了
現在:各メーカーでの第一回の評価実験を実施中
2026年1月:評価制度の実運用開始予定
■期待される効果
透明性の高い市場形成と冷凍食品の品質向上
凍結装置メーカーは信頼性の高い性能表示
ユーザー(食品メーカー等)は安心して購入が可能に
日本の食品冷凍技術の国際競争力向上
■第三者委員会による公正性確保
学術界・業界の専門家が評価の妥当性を審議
評価の公正性を確保するため、コンソーシアム外に第三者委 員会を設立。
以下の専門家によって構成されています。
委員長:渡辺 学(東京海洋大学 学術研究院 教授)
委 員:荒木 徹也(東京大学 農学国際専攻 准教授)
委 員:安藤 泰雅(農研機構 食品研究部門 主任研究員)
委 員:工藤 謙一(中央大学 研究推進支援本部 シニアURA)
委 員:鶴田 隆治(西日本工業大学 学長)
委 員:古橋 敏昭(FFTechアドバイザー/元 テーブルマーク株式会社)
■国際的な専門家からの推薦コメント
冷凍・食品工学の世界的権威である Alain LE BAIL 教授より、推薦を頂きました。

■参画コンソーシアム企業
フクシマガリレイ株式会社、タカハシガリレイ株式会社、株式会社コガサン、サラヤ株式会社、大陽日酸株式会社、株式会社前川製作所
先行参画企業として、評価基準の策定に主導的な役割を果たしています。

■本件に関するお問い合わせ先
一般社団法人食品冷凍技術推進機構(FF Tech)
担当者:山下 将大
E-mail: info@fftech.jp
